PhotoGrid_1449996670480

栗東歴史民俗博物館では、市民学芸員と公益財団法人栗東市体育協会そして教育委員会の共催で、調査研究報告会が開催されました。
今回のテーマは博物館展示に関連して、古代の祭祀です!!
まず報告では公益財団法人滋賀県文化財保護協会の平井美典さんから、大津市宇佐山古墳群から発見された古代の祭祀場のお話がありました。奈良の都でまつりに使われた土馬と同じタイプの土馬でまつりを行っているとのことでした。次に草津市教育委員会の岡田雅人さんからの報告で、平安時代の八稜鏡を使った地鎮祭祀について報告がありました。
栗東からは手原遺跡の井戸の祭祀について佐伯英樹さんが、同じく手原遺跡の地鎮について近藤広さんが報告されました。地鎮については密教の思想が入っているとのこと。土の中からも宗教色がでてくるとは驚きです。今後は遺跡の性格などを知る手掛かりとなればいいなと思いました。
報告の後は討論。市民学芸員からは雨森が討論の司会をさせていただきました。
討論では土馬の祭祀や、井戸の祭祀などおもに水に関連するまつりの性格などが検討され、古代の人々の願いを知るとともに、古代の役所の構造にせまる討論となりました。
古代の祭祀についてはまだまだ分からないことがおおく、古来からあった信仰に外来の信仰がどのように入ってくるのか、都城型の祭祀がどのように地方に浸透していくのか・・検討すべき課題が沢山あるようです。そして近江は宮あり、国や郡の役所も調査が進んでいて、そうした課題を検討していく絶好のフィールドであることを再認識できました(^_^)
企画展は12月27日まで開催中。
本日の話を受けて、もう一度土馬たちに会いに行こうと思います。