伊藤忠兵衛旧宅からは、思い思いの速度で中山道を歩き、豊郷小学校で合流。
1873(明治6)年、四十九院村など7ケ村で三つの小学校が設立され、1989年に統合されて尋常科至熟小学校になります。初代校舎が老朽化すると、卒業生であり丸紅の専務であった古川鉄次郎が故郷への恩返しとして私財の寄付を申し出、昭和12年にウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計による校舎と講堂が完成します。当時は「白亜の殿堂」「東洋一の小学校」と称されたといいます。
伊藤忠兵衛を叔父に持つ古川鉄次郎の思想は、校舎の階段手すりに置かれたウサギとカメの像に象徴されています。誰も見ていないところでも努力し、ゆっくりでも前に進むという鉄次郎の考えを多くの子供たちがみてきたことでしょう。
平成11年に校舎改築の計画が出されると、校舎保存の運動が話題となったことは記憶に新しいところ。現在は耐震補強工事が行われ、子育て支援やシルバー人材センターなどとして使用されています。なによりここ5年ほどは、アニメ「けいおん!」の舞台になったことで注目を集め、聖地として全国からファンが集まってきています。
ファンが寄贈したアニメ関連のグッズ。
昼食は小学校の旧図書館、酬徳記念館の、けいおん!カフェにて。コスプレの若者に交じって昼食をとる、いつもの中山道ウォ-クにない光景です。
すっかりのんびりして、予定時間をすっかりオーバー。そのアバウトさもまた「いがぐりの会」らしさ?小学校の門をでると、次は高宮を目指します。
ケヤキ並木があらわれると、そこは彦根市です。