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栗東歴史民俗博物館と市民学芸員の会が共催する、特集展示「文化財と拓本」が始まりました。
今回の展示は栗東や周辺の地域に伝わる文化財と、その拓本の対比で構成されています。
拓本とは、石碑や金属器などに刻まれた文字や模様に紙をあて、写し取るもの。はっきりしない文字などが、拓本をとることによって浮かび上がってくる。そして多くの人に見てもらうことができる。文化財調査の一つの方法として重要なものです。
しかし、多くの拓本を見ていると、拓本自体が持つ味わい深さや美しさにも惹かれていきます。

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会場にはまず、江戸時代にとられた古代瓦(瓦は白鳳期のもの)の拓本が・・・これは江戸時代に石や瓦を集め研究した人が拓本をとったもの。拓本は重要な蒐集、研究の方法だったのですね。
そして、会場に入ると江戸時代の版木とその拓本がずらり。本来は版木に炭をつけて刷るもの(版画のようなもの)。そのため、版木に紙をあてる拓本では、字がすべて反転しています。それがまた面白いところ。
文字や絵は鮮明にうかびあがっています。

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これは今回の展示に向けて、市民学芸員が拓本に取り組んでいるところ。
思うように文字が浮かび上がらない場合、何度もとりなおすことも。
今回の展示の裏にはこんな地道な作業があったのです。

展示では版木のほかに、市内の寺院が所蔵される梵鐘や鰐口などの金属製品、丁石や石仏、およびそれらの拓本が出品されています。それぞれの対比を楽しみながら、地域にのこる文化財をじっくりと観察してみてはいかがでしょうか。
展示解説会&拓本実演は、1月17日13時~開催されます。